地方独立行政法人大阪産業技術研究所 - 当法人は、(地独)大阪府立産業技術総合研究所と(地独)大阪市立工業研究所が統合し、平成29年4月1日にスタートしました。研究開発から製造まで、企業の開発ステージに応じた支援を一気通貫で提供し、大阪産業の更なる飛躍に向け、大阪発のイノベーションを創出します。

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【報道提供】磁界振動発電「ジバでんき」量産品について

      

                                              ◆報道発表日:令和8年10月22日

▶ 報道発表資料はこちら

■地方独立行政法人大阪産業技術研究所、大阪公立大学および株式会社ダイヘンが共同研究により開発した磁界振動発電技術を活用したIoT電源「ジバでんき」について、このたび量産体制を確立し、2026年10月中旬の量産品の受注開始に向けた準備が整いました。
 ジバでんきは交流電線に取り付けるだけで、電気的な接続なしに発電し、IoT機器の電源として利用できます。光発電が利用できない受配電盤内や工場設備の内部でも発電でき、電源配線工事や一次電池交換の負担を軽減します。
 関連する3件の特許の実施許諾を受けた合同会社かちクリエイト(兵庫県神戸市、代表社員:勝村英則 https://kachi-create.sumomo.ne.jp/)が製品化し、これまでに20社以上へサンプル品を出荷しています。量産品は株式会社タイセー(埼玉県秩父市 https://www.mkt-taisei.co.jp/)が月産100個体制で製造し、通常納期は受注後約2か月を予定しています。


図1:発電の原理



写真1:ジバでんきを設置した配線

■開発の背景
 近年、設備監視や予知保全を目的としたIoTセンサーの導入が急速に進んでいます。一方でセンサー設置場所では電源配線工事や一次電池交換が必要となる場合が多く、導入コストや維持管理負担が課題となっています。特にキュービクルや受配電盤などの設備内部では電源確保が難しく、IoT機器の普及を妨げる要因の一つとなっています。
 この課題を解決するため、大阪産業技術研究所の村上修一電子デバイス研究室室長、山根秀勝主任研究員、大阪公立大学吉村武客員教授/豊橋技術科学大学教授、およびダイヘンは、交流電線周辺の磁界エネルギーを利用する磁界振動発電技術を共同開発しました。合同会社かちクリエイトは、この共同研究から生まれた3件の特許について実施許諾を受け、製品化・事業化を推進してきました。

■技術の概要
 ジバでんきは、交流電流が流れる電線の周囲に発生する磁界を利用して発電するエネルギーハーベスティングデバイスです。デバイス内部には永久磁石と圧電素子を組み込んだ振動発電機構を搭載しています。交流電流によって周期的に変化する磁界の作用で永久磁石が振動し、その振動エネルギーを圧電素子で電力に変換します。
 この独自の磁界振動発電技術により、電線との電気的接続を行うことなく発電できるため、既設設備への後付け設置が可能です。また、太陽光発電のように設置場所の日照条件に左右されず、受配電設備内でも利用できることが特長です。

■製品の特長
(1)電流状態を無線で見える化する「ジバでんきビーコン」
ジバでんき本体とBLEビーコンモジュールを組み合わせた構成です。発電した電力をコンデンサに蓄えてビーコンを動作させるため、電池を必要としません。さらに、発電量に応じてビーコンの発信頻度が変化する仕組みを採用しています。受信側では単位時間あたりの発信回数を監視することで、電線に流れる電流の状態や設備の稼働状況を把握できます。発電機能と状態監視機能を兼ね備えた新しい設備監視ソリューションです。


図2:ジバでんきビーコン概要

(2)一次電池の代替電源となる「ジバでんきIoT電源」
 ジバでんき本体と二次電池充電・DC3.3V出力モジュールを組み合わせた構成です。発電した電力を二次電池へ蓄電し、DC3.3Vを出力します。従来、一次電池で駆動していたIoTセンサーや通信モジュールの電源代替として利用でき、一次電池交換作業の削減に貢献します。

■社会実装の状況
 合同会社かちクリエイトは、これまでに20社以上へサンプル出荷を行い、実証評価を進めてきました。特にキュービクルや受配電盤内の設備監視用途において高い関心が寄せられており、量産化への要望が高まっています。

写真2:実証実験:鉄道駅構内受配電盤に設置(黄色楕円内)

■量産体制
 製造は株式会社タイセー(埼玉県秩父市)が担当し、月産100個規模の量産体制で2026年10月中旬より量産品の受注を開始します。受注生産方式を採用し、通常納期は受注後約2か月を予定しています。

■今後の展望
 ジバでんきは用途を限定するものではありませんが、現在はキュービクルや受配電盤を中心とした設備監視用途への展開を進めています。今後は、電源工事や一次電池交換が困難な設備への導入を拡大し、スマート保安や設備DXの推進に貢献してまいります。また本技術を活用したさまざまなIoT機器向け電源ソリューションの展開を進め、エネルギーハーベスティング技術の普及と社会実装を加速していきます。

■関連特許
 合同会社かちクリエイトは、本共同研究から生まれた3件の特許について実施許諾を受け、製品化および事業化を進めています。
  特許第7578230号、特許第7642203号、特許第6960117号
  合同会社かちクリエイト  代表社員:勝村英則
  連絡先  神戸市東灘区住吉本町1丁目15番7-105号
  URL:  https://kachi-create.sumomo.ne.jp/
  Email: katsumura.hidenori@kachi-create.net


 かちクリエイト ロゴ

 

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本ページの担当
(地独)大阪産業技術研究所
 法人経営本部 企画部(和泉センター)
 TEL:0725-51-2511

      

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