電気加工学会　論文賞

概要

　焼結ダイヤモンドは，極めて高い硬度と耐摩耗性を有することから，マイクロ金型や工具用素材として注目されている．これまでに，加工油から生成される熱分解カーボンを利用することで，焼結ダイヤモンドの高精度な放電加工を実現してきたが，加工能率が低いことが課題であった．本研究は，PCDの放電加工速度の向上を目的として，電極極性を定期的に反転させる両極性パルスによる放電加工法を提案し，その有効性を検証するとともに，最適な放電パルス条件を見出している．焼結ダイヤモンドの加工特性向上に大きく寄与する成果である．