地方独立行政法人大阪産業技術研究所 - 当法人は、(地独)大阪府立産業技術総合研究所と(地独)大阪市立工業研究所が統合し、平成29年4月1日にスタートしました。研究開発から製造まで、企業の開発ステージに応じた支援を一気通貫で提供し、大阪産業の更なる飛躍に向け、大阪発のイノベーションを創出します。

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応用光学分野

概要

当グループでは、下記に示すように、光技術を活用した研究開発・技術支援を行っております。
その他、様々な光源・照明器具の光学特性評価も行っております。また、対象物に実際に照射される光強度(分光放射照度)であれば、可視光だけでなく、紫外線から近赤外まで幅広く測定すること可能です。


           ホログラムによる再生例*          高性能な光源モジュール**       回折光学素子           配光装置

* Y. Sando, et al, "Full-color holographic 3D display with horizontal full viewing zone...," Appl. Opt. 57, 7622-7626(2018).
** 平成29年度公募型共同開発事業

本ページの記載内容は一例になりますので、"光"関係でお困りのことがございましたら、お問い合わせ頂ければ幸いです。

研究開発

光学分野の要素技術を開発する弊所単独の研究や、共同で実施する企業共同研究、委託を受けて実施する高度受託研究等、各種研究開発を行っております。これまでに実施しました(実施中も含む)研究開発テーマの一部をご紹介します。

キーワード:形状計測、光計測、ホログラフィ、画像光学、計算光学、回折計算、シミュレーション、フーリエ変換、分光測色

 [ホログラフィによる立体像再生]

 ホログラフィは、光の振幅と位相を制御することができるため、適切に設計すれば、空中に結像させる(像を表示する)ことができます。表示する奥行き位置も簡単に制御できるため、次世代の立体表示技術として今も活発に研究開発が進められております。
 しかし、現状ではホログラムを表示するデバイスの圧倒的な性能(画素数)不足により、表示可能な像のサイズが小さい、視域(観測可能な範囲)が狭いという課題があります。この問題を解決する手法として、弊所では、高速応答可能な表示デバイスであるDigital Micromirror Device(DMD)を用いた時分割表示を行っております。
 液晶型のデバイスと比較すると、DMDは、単位時間当たりに制御可能な画素数が数10~数100倍にもなりますので、3Dディスプレイとしての性能向上が期待できます。これにより弊所では、360°の視域を有するディスプレイや、視野の拡大に関する研究を行っています。左図は、空中に再生した像の一例であり、従来よりも視野を大幅に広げることができました。
 [レーザー自動水準器の光学性能向上](平成29年度公募型共同開発事業)

 正確で非接触な基準線を提示するレーザー自動水準器は、建築現場等で必要不可欠な計器となっています。しかし、光は伝搬に伴い必ず回折が生じます。微細なスポット点で基準点を指示するレーザー自動水準器では、この回折に伴うスポット点の拡大が、水準器として利用できる範囲を制限します。レンズによって集光させることも可能ですが、その場合でも、焦点深度とビーム径のトレードオフの関係から同様の制限を受けます。
 弊所では、平成29年度公募型共同開発事業として、LBコア株式会社と共同開発を行い、この問題に取り組みました。レーザー光を発生する光源部を改良し、今まで以上の深い焦点深度と微細なビーム径を同時に実現しました。さらに、同心円の輪帯模様を表示させることで、中心位置の目視確認を容易にし、精度向上につながっています。
 [蛍光画像計測・二次発光スペクトル測定]

 多くの物質は、光(励起光)を照射すると、その物質に特有の2次的な光を放射します。ラマン散乱や蛍光・燐光などが代表例になります。様々な物質の同定や検出にも、この特性を活かすことができます。左図は、蛍光発光の強度分布を画像として撮影したものと、白い紙の2次発光スペクトルを分光放射照度計で測定した結果の一例です。通常の照明下とは、全く異なる様相を呈します。なお、励起光の全てが2次発光に変換されるわけではなく、また、一般的に、2次発光の強度は、励起光に比べて格段に弱いため、観測には励起光を除去するフィルタを用います。
上記の他にも、"光"を用いた様々な研究開発や技術支援を行っております。
 
・微細光学素子の設計・作製・実証実験
・構造光投影による物体の立体形状計測装置の開発
・面発光デバイスの輝度分布の評価と対策 など

装置使用



当グループでは、測光関係の測定器を保有しており、一部、装置使用として皆様にお使い頂くことが可能です。
装置使用の機器リストは、以下のリンク先をご覧ください。

装置使用の機器リスト(本ウィンドウで開きます)

使用可能範囲や各種条件等につきましては、担当職員とご相談ください。
(※操作説明や研究員が作業を要する機器の場合、使用料とは別に30分につき、2,500円の指導調整料を頂いております。)

以下の装置につきましては、テクニカルシートがございますので、ご参照ください。
大型積分球測定装置 [pdf (176 KB)]
大型配光装置測定装置 [pdf (1.04 MB)]
分光放射照度計 [pdf (756 KB)]

上記機器に加え、他の研究部が管理している光学関係機器(分光光度計、分光エリプソメータ、微細加工装置、白色干渉計等)もございますので、光学測定で何かご相談等ございましたら、ご連絡頂きたく思います。

依頼試験




全光束や配光特性など、測定方法が確立された試験につきましては、依頼試験にて対応させて頂くことも可能です。
依頼試験の項目や金額につきましては、下記のリンク先をご覧ください。

依頼試験項目(本ウィンドウで開きます)
※具体的な試験内容や条件、適用コード等につきましては、担当職員とご相談ください。

上記機器の他にも、I111:表面輝度測定や、他の研究部が実施している試験項目もございますので、光学測定をご希望の際は、ご相談頂ければと思います。
また、依頼試験では対応が難しい特殊な条件や、複雑な試験等につきましては、簡易受託という制度もございますので、一度、お問い合わせください。

インフォメーション

依頼試験、技術相談、相談内容で担当部署がわからない場合など、下記相談窓口へお尋ねください。

本部・和泉センター

(技術相談・総合受付)
0725-51-2525

9:00~12:15/13:00~17:30
(土日祝・年末年始を除く)