X線CT撮影が難しいケース
X線CTスキャナは、製品を透過したX線透視像を再構成して3次元構造を取得しています。
そのため、試料の厚さがX線の透過能力を超える場合や、評価したい欠陥などのサイズが撮影の分解能より小さい場合は、正しい結果を得ることはできません。
また試料テーブルの積載可能寸法や重量を超える場合も撮影することはできませんので、試料の形状をご確認ください。
試料の厚さが透過能力を超える場合
X線CTスキャナの最大管電圧230kVにおける透過能力は、鉄系材料では30mm程度、アルミニウム系材料では120mm程度の厚みまでです。 X線CT撮影時、試料は試料テーブル上で360度回転します。試料の最大透過厚さがこれらの値を超えないようにご注意ください。
観察精度と撮影分解能
評価したい欠陥などのサイズが、撮影の分解能より小さい場合にはその欠陥が写らず、欠陥がないと評価される場合があります。
撮影の分解能を決める上で重要な項目は、X線焦点寸法、空間分解能(拡大倍率)です。
X線焦点寸法
X線焦点寸法は概ねX線の出力(管電圧×管電流)に比例しており、出力が高いほど透過能力は上がりますが、X線焦点寸法も大きくなります。最小の焦点寸法は4μmですが、最大出力では200μm程度にもなります。
X線焦点寸法が次に述べる空間分解能より大きい場合、撮影した画像は不鮮明なものになります。
空間分解能(拡大倍率)
当所のX線スキャナは、試料ステージの位置と、X線検出器の位置を独立に調整することが可能です。試料ステージがX線発生装置に近いほど、また、X線検出器がX線発生装置から遠いほど、X線透過画像は拡大されます(撮影視野サイズとしては小さくなります)。
ただし、試料とX線発生装置の衝突防止を考慮すると拡大倍率には限界があります。つまり、試料の寸法が小さい方が試料ステージをX線発生装置に近づけることでき、高拡大倍率での撮影が可能になります。
X線CT再構成で得られる断面画像は、直径1024画素の円となります。このため、空間分解能は撮影視野サイズ(直径)の1/1000程度となります。撮影視野サイズが100mmであれば100μm程度、撮影視野サイズが10mmであれば10μm程度になります。
これらの理由により、評価したい欠陥などのサイズによっては、試料を切断して低出力や高倍率で撮影する必要が生じます。
X線CT撮影に関するご相談
X線CTスキャナのご利用にあたっては事前の打ち合わせが必要です。
撮影をご希望の場合は、総合受付(0725-51-2525)へ電話でご相談下さい。
閉じる
X線CTスキャナ メニュー
X線CTスキャナ入門
撮影の依頼について
本部・和泉センター
(技術相談・総合受付)
0725-51-2525
9:00~12:15/13:00~17:30
(土日祝・年末年始を除く)


