地方独立行政法人大阪産業技術研究所 - 当法人は、(地独)大阪府立産業技術総合研究所と(地独)大阪市立工業研究所が統合し、平成29年4月1日にスタートしました。研究開発から製造まで、企業の開発ステージに応じた支援を一気通貫で提供し、大阪産業の更なる飛躍に向け、大阪発のイノベーションを創出します。

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口2025-0098

発表題目 配位子の着脱を利用したチオシアン酸銅の製膜方法の開発とペロブスカイト太陽電池の正孔輸送層への応用
発表者名 田中 剛
発表会名 第11回元素ブロック研究会
発表日

2025/7/30

概要


ペロブスカイト太陽電池の耐久性向上のため、正孔輸送層にチオシアン酸銅(CuSCN)の利用が検討されている。本研究では、ペロブスカイト結晶(光吸収層、PVK)の劣化を避けることができる、疎水性のクロロベンゼン溶液を用いたCuSCNの製膜方法の開発に着手した。その結果、CuSCNに配位子としてトリメチルホスファイトおよびtert-ブチルピリジンを用い溶液を調製、続いて、この溶液をPVK上に塗布後、加熱により配位子を脱離させ、CuSCNを膜状態で再形成させる方法を見出した。この方法で得られるCuSCN膜をPSCの正孔輸送層に応用することで、光電変換効率13.6%を達成した。